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三次元測定機 メーカー校正

  • 2013/06/18 20:42
  • Category: 校正
当社では三次元測定機のメーカー校正を3年に1回行っております。

本来ならば、今年(2013年)の2月にする予定でしたが、

メーカーの予約が一杯で、6月にずれ込んでしまいました。

4ヶ月も遅れると、当社としてもその間の精度保証が必要となってきますので、

当社が半年に1回行っている、三次元測定機の社内校正にて対応させて頂きました。

(その様子はこちら→三次元測定機 社内校正)

当社の三次元測定機は、X=1,600 Y=1,800 Z=1,000

でして、カールツァイス社製三次元測定機の中でも大型の三次元測定機の部類に入りますので、

メーカー校正も約1週間掛かります。(校正費用もかなり掛かります。。。)

もし、その校正期間中にエアコンが故障でもしたら、想像しただけでもぞっとするので

業者さんに頼んでエアコン内部の洗浄を依頼しました。

0057.jpg


日々のメンテナンスとしては、フィルターに詰まったほこりを綺麗に取る事位しかできないので、

このように分解して、中までしっかりと汚れを落として頂けると、何だかいつもよりエアコンの効きが良くなった

感じがしますね。

0058.jpg

さて、準備も整えた所でいよいよメーカーによる三次元測定機の校正がスタートしました。

0059.jpg

6月3日から7日までの5日間、三次元測定機の分解、清掃からスタートし、エアー圧の調整、

パラメーターの調整、ブロックゲージを用いた精度検証等、充実した内容で無事終了致しました。

0060.jpg

6月7日以降、測定依頼を申し込まれたお客様には新しい校正証明書(写し)が添付される事になります。

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0062.jpg

当社では、半年に1回の社内校正に加え、3年に1回のメーカー校正を行う事によって、

常に三次元測定機の状態を把握しておりますので、

いつもご利用頂いているお客様はもちろんの事、

初めてのお客様にも安心してご利用頂ける体制を整えております。

これから暑い時期が続きますが、

24時間365日空調を整えて、お客様のワークを測定致しますので

お気軽に田中までお問い合わせくださいませ。


測定の不確かさについて

ある加工業者さんから、お問い合わせを頂きました。

「当社で加工したワークの穴ピッチを測定してもらいたい」と。

しかし、そのワークは別の測定業者さんで測定済みとの事。

エンドユーザーさんは、図面の指示「600mm±0.01」の公差に対して、

実測値「600.015mm」なので再製作して下さいとの事。


加工業者さんの言い分は、

・機械は購入して1年も経っていない

・2日前から機械の上にワークをのせて十分な温度慣らしをした

・新品の刃物を使用

今までの経験を生かして、慎重に加工したので絶対に公差内に入っているはずだと。


測定業者さんの言い分は、

・カールツァイス社製の三次元測定機で測定した

・普段は22℃~23℃の測定室で、1日前から温度が21℃前後になるように空調を下げた

・もちろんワークも1日前から測定機の上で温度慣らしをした


このような、「加工者と測定者で言い分が違う」というお問い合わせをよく頂きます。

今回の件は、加工者と測定者が全く別の会社なので、後々の事はあまり気にしないのですが、

同じ会社内で、「加工部と測定部との言い分が違う」といったような問題が発生した場合は、

お互いが後でピリピリとした雰囲気にならないか心配になってしまいます。。。


若干話がそれてしまいましたが、


まず、新品の加工機といっても様々なメーカーの加工機がありますし、ポテンシャルも様々だと思います。

もちろん、精度の高い機械であっても加工者の腕によっては、加工精度が落ちる事もあるでしょうし、

高精度な加工機でなくても、加工の仕方によっては公差内に仕上げる事も可能だと思います。

当社でも加工部がありますし、YASDAのジグボーラ―も保有しておりますので、

「精度を出す加工の仕方」というものも心得ております。

ですので、加工業者さんにどのように加工をされたか確認してみた所、

機械はともかく、精度が出るような加工をされていたので、問題のワークを当社で再測定する事になりました。


またまた話をそらしますが、


当社では測定室を20℃~22℃になるように空調管理しておりますが、

真夏の猛暑日であったり、大勢の方が見学に来られたり等々、

様々な要因で測定室が23℃~24℃になってしまいます。

当社が保有するカールツァイス社製三次元測定機は「PRISMO」というタイプです。

このタイプの測定機が、最大のポテンシャルを発揮出来る温度というのが、18℃~22℃なのです。

「室温が若干上がり気味だから、前日から温度を下げておく」

これは半分正解で半分間違っております。

正しくは、「最適な温度を保ち続ける」です。

メーカー校正の際でも、三次元測定機の大きさにもよりますが、

大体2~3日温度慣らしをしてから校正作業にはいるとの事です。

当社でも超精密測定をする際は、3~5日程は三次元測定機を慣らします。

ワークの温度慣らしももちろん重要なのですが、三次元測定機自体の温度慣らしが重要なのです。

というのも、三次元測定機のスケールは「ガラス」なのですが、

三次元測定機は他にも「石」や「セラミック」等、様々な物質が組み合わさっております。

それぞれ熱膨張率も違いますので、十分な温度慣らしが必要なのです。

最終的には、しっかりと校正されたブロックゲージを測定して、

その値が本来の値とどう違うかの確認も必要です。

今回は、相手の測定業者に納得をさせられるだけの資料が必要だということで、

「超精密測定」での依頼となりました。


さて、ワークと三次元測定機の十分な温度慣らしを終え、当社の「三次元測定機社内校正専用機器」である

1000㎜のブロックゲージで精度の確認をしたところ、(メーカー測定値=1000.001)

X軸方向に置いて測定した値が、1000.001で、Y軸方向に置いて測定した値が、1000.006でした。

メーカー測定値と全く同じ値が出たX軸方向に、ワークの600㎜ピッチ穴が測定出来るようにセットし、

測定をしたところ、「600.003」になりました。

これには立ち合いに来られてた加工業者さんもびっくりされておりました。

「最初に測定した値と「0.012㎜」も違う結果を、元の測定業者とエンドユーザーに自信を持って説明できる」

と喜んで頂けました。


高精度の三次元測定機であっても、その「扱い方」によって大きく変わってしまいます。

「自信を持って加工をしたのに、三次元測定機で測定したら公差が外れていた」

このような問題がありましたら、是非当社にご相談下さいませ。

「測定結果の独り歩き」を防ぐ「ノウハウ」が当社には御座います。






三次元測定機 社内校正

  • 2013/03/15 00:07
  • Category: 校正
前回に引き続き、三次元測定機の社内校正の様子をお伝えします。
~以下の様子は2013年3月2日土曜日に行われたものです~

まずは三次元測定機の電源を立ち上げて、機械の慣らしをしている間に機械の清掃や、段取りをします。

下の写真が社内校正の表紙となるのですが、ここに書かれている検証内容に従っていきます。
0022.jpg

最初に行うのが、走行門平行性の検証です。
0023.jpg

Y=中央の位置で、定盤の上を左から右へ測定していき、真直度を求めます。
0024.jpg

結果↓
0025.jpg




続いて、各平面(XY、YZ、ZX)にて500㎜のブロックゲージが交差するように
2通りのポジションでセットし、それぞれ5回ずつ測定し、その誤差を見ていきます。
まずは、XY平面のポジション1
0026.jpg

ひっくり返してポジション2
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結果↓
0028.jpg

続いてYZ平面ですが、治具を立てるときは慎重にセットします。
0029.jpg

YZ平面ポジション1
0030.jpg

ポジション2
0031.jpg

結果↓
0032.jpg

ZX平面ポジション1
0033.jpg

ポジション2
0034.jpg

結果↓
0035.jpg




次はXYZ各軸毎にブロックゲージを5回ずつ測定し、その通りの数値が出るか検証していきます。
使用するブロックゲージは、125㎜、250㎜、500㎜、1,000㎜です。
(1,000㎜はXY軸のみ)
これらを重ねて一気に測定していきます。
まずはX軸から
0036.jpg

各ブロックゲージを5回ずつ測定した結果です
0037.jpg
0038.jpg

これらの結果を折れ線グラフに表します。
0039.jpg

続いてY軸の測定
0040.jpg
結果↓
0041.jpg

Z軸は使用するプローブが違う為、前日から準備していたプローブに交換し、
ここでプローブの校正をします。
0042.jpg

Z軸のストロークが1,000㎜なので、ここでは500㎜までの測定になります。
0043.jpg

結果↓
0044.jpg





次に行うのが、1,000㎜のブロックゲージを、XYZの3軸が同時に動くよう空間上斜めにセットして、
尚且つ、空間上で交差するように2通りのポジションでそれぞれ5回ずつ測定します。
説明するより写真の方が分かりやすいですね。
まずはポジション1
0045.jpg

奥から手前へとダイナミックに動きます。
0046.jpg

ポジション1の結果↓
0047.jpg

続いてポジション2
0048.jpg

静かに結果を待ちます。
0049.jpg

それぞれのポジションで5回ずつ測定した結果を記していきます。
0050.jpg

お分かりかと思いますが、この測定方法が一番精度が悪くなるのです。
しかしこの結果を把握しておくことが、目の前の三次元測定機の力を知る事となり、
これが自分と三次元測定機との信頼関係へとつながっていき、
自信を持ってお客様へ測定データをお渡しする事が出来るのです。

10年前と比べますと、三次元測定機を設備して、測定の受託業務をする業者が随分と増えました。
しかし、ただ設備するだけで一切校正をしない業者もあるのが事実です。
あくまでカタログ上のスペックのみを表記して、高精度三次元測定機とうたっておりますが、
実際の所はどうなんでしょうか?
利用されている測定業者の機械で、一度1,000㎜のブロックゲージを3軸同時に動かして測定してもらえれば
おのずと答えが出るかと思います。





話が脱線しましたが、最後は各平面でリングゲージをスキャニング測定していきます。
まずはXY平面
0051.jpg

結果↓
0052.jpg

YZ平面
0053.jpg

結果↓
0054.jpg

ZX平面
0055.jpg

結果↓
0056.jpg





これで長かった社内校正も終わりです。
結果の画像はあえて小さくしておりますが、規格外だったからではありません。
全ての結果において、メーカー保証精度内に入っておりますのでご安心下さいませ。
一応企業秘密という事で。。。

当社では年に2回、上記の社内校正を行っております。
そしてこの結果はいつでも自信を持ってお客様にお見せする事が出来ます。

測定業者に依頼をしてみたものの、どうも測定結果に納得がいかなかった経験は御座いませんか?

利用している測定業者の精度管理は、お客様自身でしっかりと把握出来ておりますか?

ただ設備しているだけで、精度管理が出来ていない測定機はデータが一人歩きしてしまいます。

是非とも当社の三次元測定機をご利用ください!までとは言いませんが、

一度、利用されている測定業者の精度を確認されてみるもの良いかと思います。







三次元測定機 社内校正 ~前準備編~

  • 2013/03/01 17:33
  • Category: 校正
ホームページでもお知らせいたしておりますが、

2月24日~3月1日は、メーカーによる当社三次元測定機の校正を行う予定でしたが、

メーカーの都合により、2013年6月3日~6月7日に変更となりました。

という事で、6月までの精度管理に関しましては、半年毎に行っている社内校正にて対応させて頂きます。

本日はその前準備の様子をお伝えしたいと思います。

まずは、「三次元測定機社内校正専用機器」を取り出します。

0017.jpg

これは半年毎の三次元測定機社内校正にしか使用しない測定機器で、

なおかつ二年に一度は、メーカー校正に出しております。

つまり二年の間で、これらを箱から出すのは四回のみです。

しかも私以外は誰も触る事を許されておりません。

0018.jpg

では中身をお見せいたします。

0019.jpg

左から順に、1,000㎜、500㎜、250㎜、125㎜のブロックゲージです。

その他にも、

φ174.998のリングゲージや、

ブロックゲージを重ねたり、角度をつけてセットする為の治具やマグネットを

約20℃で保たれている三次元測定機の石定盤にの上に並べて明日の社内校正に備えます。

0020.jpg

社内校正に使用するプローブ5本も、組立だけは前もって準備しておきます。

というのも、取り付けている間に手の熱が伝わってしまいますので、

組立だけ前日に済ませておいて、校正する直前にプローブ校正した方がより正確です。

(そこまでしなくても、さっと組み立てて10分もおいておけば十分なのですが、

 当日の校正をスピーディーに行う為、当社では前日に準備しているだけです。)

0021.jpg

では明日は、一日かけて社内校正を行いますので、後日その様子をお伝えいたします。

また社内校正に伴い、明日は加工精度診断サービスの受付を停止いたします。

加工精度診断をご利用のお客様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、

信頼出来るデータをご提供させて頂く為に何卒ご理解の程、宜しくお願いいたします。




三次元形状のデジタイズ ~三次元測定機によるデジタイズ~

前回はデジタイズの種類について、それぞれのメリット・デメリットをお話ししましたが、

今回は

「接触式デジタイズ」

の流れを↓のサンプルワークを使ってご説明いたします。
0001.jpg



手順その1:測定ワーク表面をメッシュ状の領域(パッチ)に分割する
単純そうに見えて、後工程にもっとも影響を与える作業です。
部分的に三角形になったりする場合もあるのですが、必ず四角形になるようにラインをひきます。
0002.jpg

ついでに手動でポイント測定する箇所に印をつけておきます。
早く測定作業に入りたい所ですが、印がある方が、結果的に無駄な測定を減らす事となります。
0003.jpg



手順その2:メッシュの交点や線上を手動でポイント測定する(点のデジタイズ)
ワークのアライメント(基準出し)を行い、いよいよ測定開始です。
当社の測定機では、スキャニング(倣い測定)でデータを取り込む事が可能ですが、
ここではポイント測定での例をご紹介します。
線一本あたり2~3点測定します。
0004.jpg

ワーク上面をポイント測定して、PCに読み込むと↓のように画面に表示されます。
0005.jpg



手順その3:測定した点を結んでカーブ(曲線)を生成する(カーブのデジタイズ)
カーブには方向性があり、後で面を生成する時にこのカーブの方向によって面の定義が変わってくるので、
なるべく一定の方向にカーブを生成していきます。
0006.jpg



手順その4:カーブから面を生成する
今回は「境界カーブ」という方法で面を生成します。この方法はほとんどの面形状に対応できます。
0007.jpg

ここまでのステップで、一応モデルの形が出来上がってきます。ただし面としての精度はまだ不十分ですので、
さらに面の内部を十分な点数で測定する必要があります。



手順その5:面の内部を自動で多点測定する(面のデジタイズ)
選択した面を格子状の点で自動測定します。
この時に法線方向を確認しておかないと、プローブがワークに衝突してしまいますので注意が必要です。
0008.jpg

求められる精度によって測定点数が変わりますが、測定が完了すると、より精度の高い面が生成されます。
0009.jpg



後は同じ作業を繰り返していきます。

ポイント測定で点を取り込み
0010.jpg

カーブ→面を生成する
0011.jpg

面内部を測定し、より精密な面を生成する
0012.jpg

徐々にらしくなってきました
0013.jpg

三角形の所も、ご覧の通り四角形にして面を生成していきます
0014.jpg

曲率が少ない所は、間隔を大きくして測定していきます
0015.jpg

三次元測定機で行う作業はこれで完了です
0016.jpg


写真をご覧になってお気付きの方もおられるかと思いますが、
このままでは隙間だらけのサーフェスモデルですので、
このデータをそのままCAMにもっていく事が出来ません。

お客様で追加作業をして頂く必要が御座いますが、
こちらでCADソフトを使ってソリッドモデルに変換する事も可能です。
CADソフトによるソリッドモデルの作成方法は次回お話しいたします。


手順を追ってご説明いたしましたが、
お客様と相談しながら必要最低限の測定をする事によって、コストを抑える事が可能です。

手順その1のパッチ割
パッチ数 多 : コスト 高
パッチ数 小 : コスト 安

手順その2のポイント測定
スキャニング測定 : コスト 高
ポイント測定    : コスト 安

手順その5の面の内部測定
ピッチ 細 : コスト 高
ピッチ 粗 : コスト 安

サーフェースモデルのソリッド化
必要有 : コスト高


上記のようなイメージでとらえて頂いたら結構です。


また基本料金といたしまして

・ワークの大きさ、及び重さ
・ワークのセット、及び測定方法

そして追加料金といたしまして

・サーフェースモデルのソリッド化

が発生いたしますので、

ご検討のお客様はお気軽に田中までお問い合わせください。


では次回、

三次元形状のデジタイズ ~ソリッドワークスによるソリッド化~

もよろしくお願いいたします。

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